遠位型ミオパチー 縁取り空胞型遠位型ミオパチー 三好型遠位型筋ジストロフィー 眼咽頭遠位型ミオパチー

原因

常染色体劣性遺伝で、ジスフェルリンという蛋白をコードする遺伝子に変異 があります。そのために筋細胞の表面にあるジスフェルリン蛋白が欠損しています。

生検した筋肉をジスフェルリンの抗体で染めてみると筋細胞膜に蛋白がないことが分かり、診断できます。
また、遺伝子検査でも診断が可能です。ただ、遺伝子が大きいので、検査には時間がかかります。

筋組織は筋線維の壊死、再生、脂肪組織、結合織の増生があり、筋ジストロフィーなので血清クレアチンキナーゼ(CK)値も非常な高値を呈します。

症状は、20~30歳代で現れ、下腿(膝下)後部のヒラメ筋や腓腹筋(ふくらはぎ)から侵されるので、
歩行の異常で気付かれます。

遠位型筋ジストロフィー(三好型)

つま先立ちが出来ないのが特徴で、特有の立ち上がり方をします。

進行は比較的緩やかですが、速いものでは発症から10年くらいで車椅子生活となります。
心筋や呼吸筋は侵されにくいので、生命的予後は良いとされています。

筋生検をすると、筋細胞が壊れ、それに続く再生所見がみられます。これは筋ジストロフィーに共通する所見です。


ふくらはぎの筋萎縮が著明(左)。下腿筋CT(右)では下腿の後ろ側(ヒラメ筋や腓腹筋)は筋肉が脂肪組織で置き換わっている(黒く見える)。前頸骨筋など足の前の方の筋肉(白い色をしている)はよく残っている。

つま先立ちが出来ないのが特徴で、特有の立ち上がり方をします。

進行は比較的緩やかですが、速いものでは発症から10年くらいで車椅子生活となります。
心筋や呼吸筋は侵されにくいので、生命的予後は良いとされています。

筋生検をすると、筋細胞が壊れ、それに続く再生所見がみられます。これは筋ジストロフィーに共通する所見です。

治療について

現在のところ、病気を完治させるような薬はありません。

遺伝子の異常がわかっていますので、遺伝子治療の対象疾患です。また、幹細胞を使用しての再生治療にも期待がもてます。

著 : 独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター病院 名誉院長 埜中 征哉先生